とずけんどっとこむ

更新日 2011-09-24

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東京都図画工作研究会公式WebSite

第8回 美術館連携鑑賞教育研究研修会報告

東京国立近代美術 8月20日、9月2日、9月21日

IMGP6104.JPG 今年度で8回目をむかえる連携鑑賞教育研究研修会は3日間の開催で行われた。8月20日、9月2日の二日間、東京国立近代美術館で各美術館の学芸員さんがトレーナーとなり、ギャラリートークの意義についてのレクチャーを受けながら、対話による鑑賞の目的、具体的なトークプランの組み立て方についてのギャラリートークの研修会を行い、9月21日には品川区立小中一貫校荏原平塚学園の第3学年児童が来館し8名の研究局員が鑑賞授業(ギャラリートーク)を実施した。

IMGP6094.JPG 各トーカーは美術館で子どもが楽しく作品をみるための手立てを考えながら、トークプランを作成し、一人ひとりの子どもが、作品をみることで考えたことやイメージしたことを思いのままに語れるように、また、お互いの考えや感じ方を共有できるような雰囲気づくりを心がけた。

 グループディスカッションでは、約80名の参加者と各美術館の学芸員さんが4グループに分かれ、話し合いを行った。話し合いの中では、作品の背景や技術的な要素を子どもに伝えるべきなのか、子どもと作品を近づけるための具体的な手立て、発問の仕方、子どもの発言への対応等が話題となり、参加者が個々に思う鑑賞教育の疑問や子どもを育む鑑賞教育についての議論が活発に行われた。

IMGP6112.JPG 全体会は昨年度に引き続き、東京大学大学院教育学部教授の秋田喜美代先生を講師として招き、トークの映像記録を放映しながら、子どもが鑑賞を通してどのような力を発揮しているか、鑑賞を通して子どもが育んでいく力、可能性について、お話をしていただいた。

 校荏原平塚学園子ども達は、緊張しながらも美術館の雰囲気と作品に触れ、見ることや感じることの楽しさを味わっていた。その楽しさの一つは、作品が意図する正解を導きだすものではなく、作品をみることで自分なりに感じたこと、イメージしたことを言葉で伝える心地よさにある。そして、自分とは異なる感じ方や考えを知ること、それがより深く作品をみることに繋がっていることを感じた。

文:八王子市立横川小学校   横道 広樹

第1回公開研究授業 7/15 報告

「じゆうにかげ」第5学年
千代田区立お茶の水小学校 指導者 山田和弘教諭

授業報告

写真2.jpg 体育館に入ると目に飛び込んでくる、床一面に張られた養生シート、色とりどりのアクリル絵の具、ローラーや筆などの道具たち。子どもだけでなく大人も今から始まる活動にわくわくどきどきしてしまう。
7月15日、都図研研究局の第1回公開授業が千代田区立お茶の水小学校で行われた。題材名は、「じゆうにかげ!」。活動内容は以下の通り。

  • ①スクリーンの前を通り過ぎながら、自分の影を見ることで改めて影に注目する。
  • ②講堂に出来る自分の影を見ながら、好きな色や場所を選び、自分の体の一部から伸びるイメージの線や形を描く。   
  • ③自分の描いた影と一緒に写真を撮る。
  • ④ギャラリー(2F)へ移動し、鑑賞する。

写真1.jpg 本題材は、山田先生が幼少のころにやった「影遊び」がもとになっている。山田先生でなくとも、誰もが一度は外で自分や友達の影を動かして遊んだことがあるだろう。「影」の特徴を意識しながらも、自分の分身ともいえる「影」を解放して自由に変えることで、日常とはちがう新たな世界を味わわせたいという山田先生の題材にこめた思いがあった。
 活動が始まると、最初はドキドキして筆やローラーを使って描いていたが、活動が進んでいくと誰からともなく足や手、そして全身を使って描き出す子どももいた。「絵の具気持ちいいー」「ぬるぬるするよ」など、子どもたちは普段の画用紙に筆で絵を描くとは違った活動に全身を使って自分の影を解放して写真3.jpgいった。その表情はどの子もとても生き生きとしていて笑顔がまぶしかった。影を解放すると言うことは、すなわち自分を解放することである。普段、当たり前のようにあるものを解放する、非現実・非日常を味わうことができる図工という教科の可能性を改めて感じることが出来た。
 指導講評は、府中市立矢崎小学校教諭で前都図研理事長の時任勝先生からいただいた。日々の生活、普段の授業の大切さ、そして時任先生が子どもに伝えたいことがよく分るお話だった。ご講評いただいたことを活かし、実践を通してより深めていきたい。

文:葛飾区立道上小学校 北村聡子

都図研研究局内研究授業 報告                

 平成22年6月24日木曜日、調布市立染地小学校で都図研研究局、局内研究授業が行われた。題材名は「ふるふる・カラふる」、指導者は望月未歩先生。4年2組(22名)の授業だった。

P1020173 (2).jpgこの授業は、望月先生が普段の授業の中の子どもの姿から、ヒントを得て考えたもので、子どもたちは意欲的に楽しみながら活動していた。

 活動の内容は以下の通り。

  • ①ペットボトルに水とお花紙を入れ、ふるふるして色水をつくる。
  • ②ペットボトルの中身を洗濯桶の上に張った寒冷紗の上に出す。
  • ③寒冷紗の上に残った紙の繊維を、お盆の上に思い思いに広げ、思いついた形や色の組み合わせを基に活動する。
  • ④最後、先生に洗濯のりをかけてもらい、タオルで水気を吸い取り、仕上げる。

素材の特徴を感じながら、様々な活動を行う中で表れる子ども達の表情や言葉から、充実した図工の時間を感じることができた。
 ペットボトルの中のお花紙と水が、ふっていくうちにふっときれいな色水に変わる瞬間は何ともいえず、不思議で魅力的なものだった。子どもからも「うわーーすげーー」「見て見て、こんな色になったー」など、感じたことが自然に言葉として出ていた。また、ペットボトルの中身を出すと、「うわっきもちP1020196 (3).jpgわるっ」とか「ちょっときらきらしてる」など視覚的に感じたことや、出てきた中身に触って、「うわーーなんだこれっ」「気持ち悪いけど、ちょっと気持ちいい」など触覚的に感じたことを言葉にしている姿があった。子ども達は自分の身体で思い思いに素材を感じることができていたようだった。その後、色に触発されたり、手で触った感じから、一人一人がお盆の上で活動する姿が見られた。

その後の協議会では、局員から様々な感想や意見が活発に述べられた。その中でも、最終的に仕上げる方向にもっていくことが、子どもの活動を制限してしまって、初めのふって色水をつくる活動との関係性を問うような内容の意見は今後の課題として残った。またその意見に関連して、活動の終着点を決めるのは子ども自身であって、最終的にいろいろな形のものが出てくるのを受けとめる教師側の姿勢と、多様な表現を想定すること、その二P1020191.jpgつが題材を考えていく上で重要なのではないかという意見も出された。しかし、今回の授業での子ども達の姿から、素材の魅力を感じることができる題材の素晴らしさを再確認するような意見も多く出された。
 最後に、授業そして協議会の中から、今年度の研究テーマである、子どもに手渡すものと子どもが感じ進むものについて、局員一人一人が考えるキッカケになるようなことが、いろいろな形で提案されたことが最大の成果であった。                          

国分寺市立第一小学校 雨宮 玄

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